杵築市立山香病院

通院支援事業

通院支援事業OUTPATIENT SUPPORT

コミュニティバスの利用者は減少、高齢化率は46%

当院は開設以来、地域のために医療を届けてきました。病院所在地である山香地域は市町村合併以来、少子高齢化や過疎化に伴い、病院への通院に困っている高齢者が年々増加しています。
利用者の減少により公共交通の廃止や減便が進む中、コミュニティバス停まで歩けない、家族が仕事で送迎ができないなどの理由により、地域住民の皆さんは不便な生活を強いられています。特に運転免許を返納した高齢者は交通手段に困っています。
その状況を改善するため、2019年7月、自宅と病院間を結ぶ「ドアツードア」の無料送迎サービスを開始しました。
当初は山香地域の3地区のみを運行するサービスでしたが、外来患者さんからの要望が増えたため、徐々に運行地域を増やし、現在では杵築市全域をカバーするようになりました。

利用者さんの声

足腰が悪く、遠く離れたバス停まで歩いて行けなかったが、家まで来てくれてとても助かる。

高齢になり運転が不安でも通院には自家用車が必要で手放せなかったが、送迎サービスの話を聞いて免許を返納した。
夫が亡くなり、通院に困っていたが、送迎サービスを利用させて貰いとても助かっている。

家族やタクシーに依存していたが、送迎サービスを利用して、家族に気兼ねなく、お金の心配をすることなく受診できるようになった。

地域の移動を支え、地域医療を守る取り組み

人口減少や高齢化の進展に伴い、地域公共交通を取り巻く環境は大きく変化しています。バス路線の縮小や運転手不足などにより、住民の移動手段の確保は地域共通の課題となっています。改正地域公共交通活性化再生法においても、自治体や交通事業者だけでなく、医療機関を含む多様な主体が連携し、地域の実情に応じた移動サービスを確保することの重要性が示されています。
移動手段の不足は、単なる交通の問題ではありません。医療機関への受診や行政手続き、買い物、地域活動への参加など、日常生活のさまざまな場面に影響を及ぼします。特に高齢者にとっては、移動手段の確保が健康維持や社会参加を支える重要な要素となっています。
当院では、地域住民が必要な医療や生活支援を受け続けられるよう、地域公共交通を補完する取り組みを進めています。その役割は通院支援だけにとどまらず、買い物や地域活動など生活を支える移動、さらには災害発生時における高齢者や移動困難者への支援にもつながるものです。
これからの地域医療には、病気を診るだけでなく、住民が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境づくりが求められています。当院は、医療・介護・行政・地域住民との連携を深めながら、地域の移動課題の解決に取り組み、「地域を支える病院」として持続可能な地域づくりに貢献してまいります。